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龍の卵

まど♀です。

10月に秋田へ行った時、ある特別な場所で龍の卵を見つけて持ち帰りました。

この場所で龍の卵を頂いたのは、これで二度目でした。

龍の卵と言っても、何も感じない人にとってはおそらくただの石でしょう。(身も蓋もない言い方ですが…^^;)

私も最初に卵を頂いた時は何も分からず、マトに

「これは龍の卵だよ。」

と言われ、持ち帰ったに過ぎません。

 

その後、どうやって孵化させるのか訊いたところ、

「卵を水につけて、エネルギーを送る。」

と教わり、実行しました。

 

水につけて何日か待つと、

「そろそろ産まれそう。今からエネルギーを送って孵化させる。」

とマトがエネルギーを送り始めました。(一応私も一緒に送っていました)

 

そして、

「産まれたよ。」

…と言われても、龍はエネルギー体なので目に見えるものではなく、当時の私は何が起きているのかさっぱりでした。

 

『え、産まれたの?』

 

「うん。」

 

『どんな龍なの?可愛いの?小さいの?』

 

「水の龍だね、産まれたてだから小さいし可愛いよ。ピーピー鳴いてる。」

 

『お世話ってどうするの?』

 

「紅蓮君に任せよう。」

 

紅蓮(コウレン)君とは、赤いドラゴンです。

この子のエピソードも話せば長くなるので割愛しますが、昔マトが孵化させた子です。

 

新しく産まれた子は天流(テンリ)と名づけました。(名は自然と浮かんできます)

その後も『私には見えないから』と言い、マトから天流君の様子を教えてもらっていました。

 

「今、紅蓮君が火の噴き方を教えてあげてる。」

 

『いやいや、水の龍なのにそりゃ無茶でしょ^‐^;』

 

こんなやり取りをしつつ年月が過ぎ…今回二度目の龍の卵を授かった訳です。

 

「今度はマドが孵化させるんだよ。」

と言われたので、挑戦です。

 

前回同様、卵を水につけてエネルギーを送ります。

ですが、やはり龍の存在を感じ取れません。

ヒーリングのエネルギーが来ているのだけは分かりますが。

これでは無事に産まれたかどうかが分かりません。

 

 「まだ時期が早いんじゃない?」

と言われたので、日を改める事にしました。

 

リベンジの前に、私はマトに弱音を吐きました。

 

『私はマトさんみたいに龍は見えないよ。』

 

「僕だって見えているわけじゃない。存在を感じるだけだよ。」

 

『でも、水の龍とか赤いドラゴンとか、容姿が分かるでしょ?』

 

「それは僕のイメージだよ。いいかい?何度も言うように龍はエネルギー体だ。実体のない存在だ。マドの龍を見ようとしている行為は、風を見ようとしているようなものだ。

そうではなくて、自分でイメージするんだ。」

 

『イメージでいいの?』

 

「イメージは創造だ。だからマドが龍はいると思えばいるし、いないと思えば存在しない。」

 

『龍の姿がそれぞれのイメージだとすれば、例えば天流君の姿のイメージが、マトさんと私とで全く違うものになってもいいの?』

 

「そうだよ。元々実体のない存在だから、正解も間違いもない。龍はその人のイメージした姿をとる。」

 

『そうだったのか…』

 

「そもそも、マドは龍を見たい、感じたい、と思いながら孵化させようとしてたみたいだけど、それは単なるエゴの欲求じゃないか。

孵化させる為に一番大切なのは【卵を温めること】ただそれだけだ。

だから水にエネルギーを送って温めるんだよ。マドが龍の存在を感じる感じないは孵化に全く関係無い。」

 

痛いところを突かれました。

本質からずれていた自分に気付き、マトに感謝しました。

 

 

リベンジの日は11月11日でした。

マトはいかにも「僕は手を出しませんよ」といった様子で、ヨガマットの上でくつろいでいました。

 

余計な事は考えず、目を瞑ってひたすらエネルギーを送ります。

両手に強いエネルギーの感触が来ました。

更に卵に手を近づけると、掌に強い圧力を感じました。

手が熱くなり、ぐわーっとエネルギーが高まります。

ふと、イメージが湧きました。

灰色…いや、銀色というべきか、そんな色合いの翼の生えた小さな龍(むしろドラゴン?)の姿です。

それは唐突に浮かび、すぐに消えました。

 

私は悩みました。

今のは気のせい?それとも、産まれた?

自信が持てなかったのは、正直、予想していた姿とは全然違っていたからです。

天流君の卵と同じ場所で拾ったので、てっきり似たような龍が産まれてくると思っていました。

まさか銀色の、しかも翼の生えたドラゴンだなんて…

 

悶々としながら引き続きエネルギーを送り続けると、エネルギーの圧力や手の熱さがだんだん治まってきて、何も感じなくなりました。

 

結局産まれたのか半信半疑のまま、とりあえず休憩しようとすると、

「もう産まれた気がするんだけどな。」

と、マトがようやく口を開きました。

 

『そうなのかな?やっぱり自分ではよく分からないよ。』

 

「そう?まぁ、マドが産まれてないと思うなら、まだ産まれてないんじゃない?」

 

『う~ん…』

 

「で、どうなの?」

 

『なんだか…産まれたような気もしてきた。』

 

「そう。」

 

マトはそれ以上何も言いませんでした。

私もここでマトに『産まれたの?どんな龍?』などと訊いてしまっては、前回と変わらないと自覚していたので、何も訊きませんでした。

 

休憩していると、家の中にあるクリスタルの一つがイメージとして浮かんできました。

気になったのでクリスタルを出して眺めていると、『あぁ、このクリスタルはさっきの銀のドラゴンのイメージにぴったりだ』と感じました。

私は思い切ってマトに言いました。

 

『実は、変かもしれないけど、浮かんだ龍のイメージが、灰色か銀色っぽくて…』

 

「それだよそれ!銀色だよ!!」

 

マトは驚いた様子でした。

 

『あと、龍だと思ってたんだけど、翼が生えてて、どちらかというとドラゴンみたいな姿だったの。』

 

「そうだよ!翼の生えた銀龍だよ!!僕が感じたイメージと同じだ♪」

 

2人の龍のイメージが全く同じだった事を知り、マトは嬉しそうでした。

私もとても驚きました。

 

「なんだ、ちゃんと龍を感じているじゃないか。」

 

『でも、天流君と同じ様な龍が産まれると予想していたから、気のせいかもと思っちゃって。』

 

「卵を拾った場所は関係無いということだ。そもそも予想する方が変だよ。

貴重な体験をしたね。」

 

 

浮かんできた文字は【天空(テンクウ)】

新しく産まれた子の名前です。

偶然なのか必然なのか、天流君と似ている名前になったのが面白いです。

こうしてまた、我が家に龍が増えたのでした^-^