まど♀です。
最近テレビで白い巨塔のドラマが放送されていましたね。
白い巨塔は何度かドラマ化されていますが、私は興味が無かったので見た事がありませんでした。(原作も未読です)
マトにつられて今回初めて見ました。
(以下、物語の結末に触れますので、大丈夫な方のみお読みください)
3話まで見た時点で、主人公の財前五郎に好感が持てずにいました。
財前を取り巻く周囲の人間達も同様に好感を持てる人物が少なく、個人的には苦手な作品かも…といった印象です。(元々ドロドロの人間関係を扱った作品は苦手なので^-^;)
まともそうなのは里見先生と大河内先生ぐらいじゃないか!
現実の大学病院もこんな医者ばかりだったら嫌だなぁ…(医者の世話にはならないから自分には関係無いけど)と思いながら見ていました。
すると横から
「五郎ちゃんは可愛いな~」
というマトの感想が聞こえてきました。
可愛い…!?やだ~マトさんってば、ああいう男性が好みのタイプなの!?
「何言ってるの。人間として可愛いじゃないか。」
意味がよく分かりません。
私は里見先生の方が好感が持てます。
「マドの感想は至極普通の感想だね。
僕も学生の頃に白い巨塔のドラマ(主演は田宮二郎)を見た時はマドと同じ感想だったよ。
当時は『財前は人間の屑だ。里見先生はなんて良い先生だ!』と思ったね。」
じゃあ私もあと40年位経てば見方が変わるのかな?
「かもしれないね。
経験不足・視野が狭いという点ではマドと里見先生はタイプが似ているのかもね。
里見先生は研究一筋だからね。
財前は頭が良く、技術も一流だ。
しかしそれだけでは満足せず、ドロドロの人間社会の世界にも足を踏み入れた。
これは貴重な体験であり、視野を広げるチャンスなんだ。
こういう経験は若いうちにしておくのが望ましい。
やがて教授となり、そういった地位や名誉が実は何の意味も持たないと気付けると、目覚めの切っ掛けとなる。
作者の山崎豊子自身がそこまで経験出来ていないのか、書ききれずに終わってしまうけどね。」
最終話まで見ると、マトの言葉の意味を少し理解出来ました。
結局、財前は癌に侵され亡くなってしまいます。
自身が患者の立場となり、死を前にして地位や名誉が何の意味も持たない事をこの時悟ったのだと思います。
病気を経験し、その後再起出来れば人として大きく成長していたのかもしれませんね。
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